田舎暮らしについてよく聞かれること(利便性・友達・仕事・畑・家探しなど)

東京から山梨県北杜市に移住して2年が経ちました。
田舎暮らしには大分慣れて、田舎の人になりつつあります。

この記事では、田舎暮らしのあれこれについて、よく質問されることを書いていこうと思います。

田舎って不便じゃない?

結論から言って、全然不便じゃないです。思い返すと不便だと感じたことがほぼありません。なぜなら、

  • 車があればドアtoドアで行きたいところに行ける。
  • スーパー・コンビニ・ドラックストアまで車で5分。
  • Amazonが翌日配送してくれる。
  • ネットで世界中の情報が得られる。
  • そこそこ大きい街、韮崎市が隣にある。
  • 東京に2時間くらいで行ける。

これは、住みやすい田舎ランキングかなり上位に入る北杜市だからこそなのかもしれませんが、車さえあればむしろ都会より便利なんじゃないかとすら感じます。その反面、北杜市は田舎にしては家賃が少し高めです。

ただ、半年前くらいまで築100年のかなり年季の入った古民家に住んでいたので、それに関連して不便なことはいくつかありました。

  • 冬に(外にある)洗濯機が給水・排水ともに凍る。
  • 部屋にネズミが侵入する。
  • トイレが外にあって夜怖い。
  • 隙間が多くて冬は寒い&夏は虫が入ってくる

いや、かなり困るじゃん!!と思った方も多いと思いますが、いくら田舎とはいえそんなに古い古民家に住んでいる人はほとんど聞いたことがありません。

家賃28000円のシェアハウスに引っ越したら、全ての問題が解決しました。

ほとんどの方は水洗トイレと室内洗濯機があり、気密性の高い家に住んでいるので、はじめからそういう家に住めばなんの問題もありませんでした。

とはいえ、古民家暮らしもすごくいい経験でした。
広々した居間に、陽の光が差し込む縁側、薪で沸かしたお風呂、いつでも焚き火ができる環境、庭から見える雪山の景色は本当に最高で、古き良き日本の生活🌅という感じでした。

友達はできるのか

これもまた結論から言うと、いっぱい友達できました。

北杜市は若い人も意外と多く、しかも自然が好きでナチュラルな暮らしを好む人や、アーティスト気質の人が多いので、気が合う友達がたくさんできました。移住者が多いので、移住者同士のネットワークも強いです。海外を旅した後に北杜市に定住した移住者の方も多く、世界各地の生活の知恵をたくさん教えてもらい、海外にいるかのような自由な空気感です。
嬉しかったのは、地元育ちの同年代の友達もできたことです。

移住先を決めるときに大事なのは、「ここにいると心地がいいな」と思えるコミュニティがあるかどうかだと思います。一つでもそういうコミュニティがあればとても心強いです。

田舎ならではの人と人とのつながりの濃さが、安心感や快適さ、刺激にもなり、充実した田舎ライフを送ることができるのではないかと思います。

仕事はあるのか

私は今は地域おこし協力隊をしていますが、周りには農業や建築、福祉、飲食など、いろんなところで働いている人がいます。オンライン化も進んでいるので、月に1度東京に通勤しながら普段はリモートで仕事をしているという方もいます。

そもそも田舎では生活コストが都会に比べて安いので、正社員・フルタイムで働いている人はそんなに多くないです。山梨で知り合った知人のうち、フルタイムで働いているのはおそらく半数以下だと思います。

フルタイム勤務じゃないからこそ、自由な時間を好きなことに使い、自己表現している人も多いです。週3日バイトで、週2日は好きなことを副業にする、といったように、必要な分だけ働きつつ好きなことで自己実現もするというライフスタイルが選びやすいのが田舎の良さだと思います。

そんな感じで料理やものづくり、アート、音楽など、いろんな分野を極めている人がたくさんいるので、日々いろんなことを教えてもらっています。

畑は借りれるのか

田舎暮らしをしたいと考えている人の中には、家庭菜園に興味がある人がたくさんいると思います。

畑はやりたいけど農家になりたいわけじゃない。という話はよく聞きます。

農家じゃないけど畑を借りたい場合、ざっと思いつく限り、
・貸し農園を借りる
・農業コミュニティに入る
・農家さんから畑の一部を借りる
・畑付きの家を買うor借りる
という方法があります。

畑のやり方をプロに教えてもらいたいor誰かと一緒にやりたいという場合は、貸し農園やコミュニティを探すのはいいと思いますが、お金をかけたくない場合は近所に余ってる畑がないか探すといいと思います。

畑を持っているおじいちゃん、おばあちゃんから、
「もう歳だから草刈りが大変じゃ。代わりに管理してくれ〜。」
という声をよく聞くので、近所のおじいちゃんおばあちゃんに話しかけて、空いてる畑がないどうか聞いてまわったらすぐに見つかるような気がします。(やったことはないですが)

私は今は仕事で耕作放棄地の開拓・自然農をやっているのですが、退職後はシェアメイトが農家さんに貸してもらっている畑を一緒にやらせてもらうことになりました。

結論:田舎であればあるほど畑を見つけるのは簡単だと思います。

家の見つけ方

家探しについてです。
地方移住するとなると家探しは重要なテーマだと思います。

私は職場での住み込み生活からはじまり、友達の紹介でシェアハウスに引っ越したので、田舎で家探しをしたことがないのですが、よく聞く話をもとに書いていこうと思います。

当たり前ですが、田舎の中でも人気なところとそうでないところで、家の見つけやすさは変わってきます。北杜市はかなり人気になってきているので、家を見つけるのが大変になってきていると聞きます。

それでも、空き家らしき家はたくさんあります。

空き家はたくさんあるけれども、荷物の整理が面倒、知らない人に家の財産を売るのに抵抗がある、売却できる状態にするための修繕費用が出せない、などさまざまな理由で売りに出す所有者さんが少なく、マッチングがうまくいっていないというのが現状だと思います。

家探しがうまくいった方の方法として聞いたことがあるのが、

・空き家バンクや不動産会社を通して探す。→もっとも一般的
・仲のいいおじいちゃんおばあちゃんに空き家を紹介してもらう。→信用があればいい条件
・市内を回って気になる家を見つけ、近所の方に声をかけて地権者を聞く。
→地域・集落の特性によっては迷惑行為と取られる場合があるので空気を読むことが大事だけど、成功例もよく聞く。
・一人暮らしをしているおじいちゃんorおばあちゃんの家に居候させてもらう→特殊だけど何件か知ってる。

田舎ではアパートや中古物件も都会と比べれば安いので、不動産屋さんを介して契約するという手段もいいと思いますが、田舎には使われていない空き家がたくさんあるので、地元の方といい関係を築くことができれば、いい条件で家を紹介してもらえることも多いみたいです。

まとめ

以上、田舎暮らしに関してよく聞かれることをまとめてみました。
田舎といっても場所によって県民性・利便性などかなり違ってくると思うので、あくまで私の個人的な体験談として参考にしていただければと思います。

田舎暮らしをしていると、ゆったりとした時間の流れの中で、人や自然との繋がりを感じやすいです。幸せホルモンのセロトニンがたくさん出ている感じがします。

繋がりを感じやすいということは、それだけ繋がりが大事だということです。どんな場所に行くにしても地元の文化を大切にしつつ、周りの人と仲良くなっていい関係性を築いていきたいです。

田舎暮らししたいけど何をどうすればいいのかわからない、田舎で孤立しないか不安、という心配もあるかもしれませんが、あまり深刻に考えずに小さいことからやってみることです。
とりあえず気になるところに行ってみる、コミュニティを覗いてみる、1週間だけ住んでみるなど、それほどリスクを伴わないちょっとした行動からご縁が生まれ、何か手がかりが見つかっていくのではないかと思います。

この記事が、田舎暮らしを始めるヒントになったら嬉しいです。