ビヨンドに来て1年 –振り返りと目標–
ビヨンドのスタッフになって一年が経ちました。
協力隊の任期は残り2年、大学は休学2年目になりました。
ビヨンド一年目の感想
初めての田舎暮らしは知らないことばかりで、赤ちゃんからやり直したみたいに新鮮な毎日を送り、とっても楽しいです。
室田さんが10年前にビヨンドを始めてから、室田さん、先輩スタッフのもえさん、ボランティアの方々などたくさんの方々の積み重ねがあって今のビヨンドの環境で日々過ごせているので、とにかく感謝しています。
塵も積もれば山となる
この一年だけでも、ビヨンドはかなり変化したように感じます。
古民家はかなり住みやすくなってきたし、畑は荒地が減って土壌も良くなってきているし、とってもいい感じです。
私自身もスキルアップしてきて、農作業やDIYも自分で考えながら工夫して取り組めるようになってきました。一度何となくやり方がわかると、そこからは自分でやっていく中で調べたりアレンジしながら楽しめるものなんだなと思いました。(生きる力講座で田舎暮らしスキルが学べるのでぜひ!)
やる前にはやった後の光景は見えないので、本当にできるのかと疑問に思ってしまいがちです。でも、時間をかけてじっくり取り組めば、長期的に見たらものすごく大きな変化を生むんだなということを知りました。一年だけでも結構な変化なので、数年・数十年となると本当にすごいことが起こっているかも!とワクワクします。
未来にワクワクできるって最高ですね。
人に対して心を開く
ビヨンドにくる前は、怒りという感情を感じることがあまりありませんでした。「感情は理性でコントロールするべきだ」とか、「怒ったって仕方がない」という無意識の思い込みが強かったからだと思います。
前はネガティブな感情に対して鈍感だったのが、ビヨンドに来てから変わってきました。
自分の心を感じ取る余裕ができてきたのだと思います。室田さんが、農作業は内観をするのに良いとおっしゃっていましたが、その通りだと思います。
人に対して心を開くということは、ポジティブな感情だけじゃなくて、ネガティブな感情も感じられるようになるということだと思います。
理性的に考えたら怒っても仕方がない場面であっても、怒りという感情が少しでも起こっているような気がしたらそれに耳を傾けてあげようと思うようになりました。そうすることで、今まで自分を縛っていたものに気づけるようになったりもしました。
ビヨンドでは暮らしと仕事が密接に関わっていて、他のスタッフやボランティアの方々との関係も濃厚になります。その分いろいろな感情が湧き出てくることが多いですが、それも含めてすごくいい経験だなと思います。
今年度の目標
今あるものを活用する
大学で経済学を勉強したり、東京で生活する中で強く思ったことがあります。
それは、「みんな頑張って新しいものを作り過ぎなんじゃないか」ということです。
新しいものや奇抜なものを手に入れたときのワクワクは、あまり持続しないことが多いです。そしてまた新しいものが出たらそれが欲しくなる、という永遠に満たされない連鎖が人を疲弊させているように感じるのです。
私も都会で暮らしていたときには、次から次へと変わるファッションやメイクの流行と絶え間なく押し寄せる新商品の波、コンプレックスを刺激する広告の渦に圧倒されて、いくら費やしたかわかりません(笑)
今の社会は、作らせて、買わせて、作らせて、、、というただ労働を増やしていくだけの構造になっているように思います。
今あるものを楽しく活用して、そういう様子をみんなに伝えることが、その悪循環を止める方法なんじゃないかという気がしています。むしろこれが物質飽和時代の最先端かも??
ビヨンドに来てから、たくさんの資源が活用されないまま廃棄になっているということを目の当たりにしました。
出荷されずに廃棄になってしまう野菜や、誰にも収穫されずに落ちていくだけの果樹、工事現場で大量に捨てられる廃材、誰にも使われていない空き家、、、
なんでも買わないと手に入らないという呪縛がかかっていた私にとって、そのことはかなり衝撃でした。
今あるけれどうまく活用されていないものを活用することこそが、人が無理に働かなくてもいい社会を作るいちばんの方法だと思うのです。
今年の目標の一つ目は、地域の方とも協力して、自然の恵みや誰かのあまりものをみんなが心地よい形で循環させられるように、色々試していくことです。
ビヨンドでとれた生命力の強い野菜をみんなに食べてもらったり、ビヨンドのフィールドを体験してもらう機会も増やしていきたいです🥕
心と身体の探究をする
この1年間で、たくさんの友達がビヨンドに訪れてくれました。自然の中で様々な体験をしながら遊んだり語ったりすることで、今までとは違った濃密な関わり方ができるような気がして、本当に嬉しいです。
同年代の友達と接していると、身体を機械のように「使用」している人がとっても多いなと思うのです。私も競争的な環境で過ごしていた時は、睡眠や食事をただの燃料補給のように感じていて、身体を機械のように酷使していました。
一時期、Excelで体調を数値化してデータ分析してみたのですが、結局身体を機械と同じ原理で捉えるのには無理があると思いました。人間の身体は思考や心や精神と密接に関わっているからです。(そりゃそうだと言われそうですが)
ビヨンドは、心と身体を解放して自由に生きられる人を増やすということをモットーにしていて、私もその理念にすごく共感しています。ビヨンドでの暮らしの中で、豊かな生き方とはなんなのかということについて気づきを得て帰っていく人を見て、ビヨンドの心の寺子屋としての意義の大きさを実感してます。
それと同時に、私は身体の面から心にアプローチする方法を自分なりに探っていきたいなと思っています。
心の自由を遮るブロックは、身体の反応や癖、強ばりとしてあらわれていることが多いです。身体に対する気づきを通してブロックを解放し、生き生きと世界を感じられるようになることが、心に素直に生きるためには大切なんじゃないかと思っています。
自分の心身・思考と向き合って、奥深くにある本来の自分と繋がっていくことで、自分の生まれてきた真の意味が分かってくるのかもしれません。
ビヨンドで過ごす中で、日々いろんな気づきがあります。少しずつ、自分のやりたいことや好きなことがクリアになってきた感じがします。
ビヨンドを卒業した後に自分がどうなっていくかはまだわからないけれど、ビヨンドをビヨンド(ビヨーンビヨーン)するために、日々成長していきたいです。
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