「自分の人生を生きる」ことを教えてくれる場所
4月からスタッフとしてビヨンド自然塾で活動している、阪口晴香です。
ここにきてからは毎日が新鮮で、まだ2ヶ月も経っていないのが信じられないです。
初めての記事なので、まずは自己紹介からしようと思います。

阪口晴香(さかぐちはるか)
大阪府豊中市出身
1999年生まれ
東京大学経済学部経営学科3年(休学中)
生まれも育ちも大阪の住宅地で、小さい頃から自然に慣れ親しんでいたというわけではありません。
「どうして都会育ちの東大生が地方に移住してきたの?」とよく聞かれるので、その理由について書いていこうと思います。
「消費者」となった自分を相対化する
「お金がないと生きられない」って本当なの?
そう思うようになったのは、1〜2年前からです。
きっかけは幼い頃からテレビで観たりして憧れだった無人島キャンプに行ったことです。無人島では、自分の食べる物や寝る場所は自分で確保して、そこにあるものをうまく活用してその日1日を楽しく生きるためにみんなで協力してはたらきます。
海に入ってモリつきをしたり、山に入って山菜を取ったり、、
拾ってきた薪で火をたいて、みんなで囲って料理をして食べる。
夜は満点の星空の下で波の音を聞きながら、眠りに落ちる。

働いて得たお金でものを消費して生きる生き方が普通で、それしかないと思っていた私にとっては、衝撃的な体験でした。
今の時代は、顔の見えない誰かが作ったものを、全く別のことで稼いだお金で買ってくるというのが普通になっていますが、人間以外の動植物はそんなことはしていません。
少し昔の人たちも、必要なものは自分で作ったり、それができなくても誰が作ってくれたのか把握できるくらいの小さなコミュニティーの中で暮らしていたのだと思います。
目の前にあるものを、どこの誰が作ってくれたのか、そこにどういう苦労があったのか、よく見えるからこそ生まれる喜びがあると思います。そしてそれが、現代人が見失ってしまった大切なものなんじゃないかと思います。
資本主義社会で起きていること
私は大学では経済学や経営学を学んでいました。特に金融や企業会計が専門で、株式投資のコンテストに論文を出したりもしていました。
「無人島で自給自足!」とか言いながら、お金儲けのイメージが強い金融や経営を勉強しているというと「結局何がしたいの?」と思われそうですが、、
それはなんとなく、「資本主義のピラミッド構造をてっぺん(金融・経営)と土台(無人島・自給自足的生活)の両面から見てみたい」という思いがあったからです。
そしてその結果、「私は土台に近いところで生きていきたい!」と思ったのです。
私が経営学や金融学を勉強して思ったことをお話しします。
企業は、投資家から受け取った資金で営業していて、その投資家から利益を還元することを求められている存在なので、少ない費用で沢山の売り上げを上げること(=経営の効率性)をとても重視します。
そして、経営の効率性を重視すればするほど、シェアの奪い合いと業務の細分化が加速していきます。
同じ業界の企業は絶えずライバル関係にあり、時には相手を蹴落としてでも自社の利益を上げることに躍起になります。それも法に触れたり悪評が上がったりするとよくないので、上手くこそっとやる方法を頭の良い人たちが一生懸命考えたりします。
また、企業で働く一人の人間が行う業務も極限まで細分化されます。ある人はずっと営業をし続けて、ある人はずっと部品の組み立てをする、みたいに。業務の細分化が進むと、その企業で働いている人ですら、自社で行われていることの全体像を掴むというのが難しくなっていきます。
奪い合えば足りないものも、分け合えば余る
今、大量の廃棄、環境汚染、長時間労働などの問題が地球上のあちこちで起こっています。
ものに溢れたこの時代に、まだ世界中で大量にものを作り続けていて、誰も「本当に必要な量」が分からなくなってしまっています。企業は「本当に必要な量」なんて考えていられません。売り続けないと倒産してしまうからです。
つまり、企業同士の競争が激化し、業務の細分化が進んで全体像が掴みにくくなった結果、大量の資源と大量の労働力が無駄に消費されているわけです。
資本主義社会が求める効率性は本当に「効率的」なんでしょうか?
・・・話が大きくなりすぎてしまったかもしれません。笑
私は、資本主義の構造自体を変えようなんて思っていませんが、それを「上手く活用する」ことはできると思っています。自分自身の豊かさにとって必要だと思う分のお金を稼いで使う。かといって実態の掴めない企業の「生産者」「消費者」に完全になってしまうのではなく、できるだけ自分で作ったり、周りの人と分け与えあったりする。
そういう生き方が、心の豊かさという点では効率的なんじゃないかと思っています。自分の生の主導権を握るということです。
「自分の人生を生きる」ことを教えてくれる場所
かといって、自分の生の主導権を握るというのは、大きな覚悟が必要なことだと思います。不安も大きいし、何から行動していいのかも分からない。
そんな人のためにビヨンド自然塾があると思っています。私は4月から、山梨県北杜市にあるビヨンド自然塾でスタッフとして働かせてもらっています。

(ビヨンドのスタッフ・長期ボランティアのみなさん)
ここにいる人たちは、みんなとっても生き生きしています。
ビヨンド自然塾は、お金儲けに役立つ具体的なスキルを教えてくれる場所ではありません。ただ、「豊かに生きる」とはどういうことなのか、迷っている人にヒントを与えてくれる場所だと思っています。
私自身も、ビヨンドの豊かな自然と素敵な人たちの暖かさに触れて、ただ今の社会を批判するのでも逃避するのでもなく、自分自身が肯定できるような生き方を自分で選択しようと前向きに考えることができるようになりました。
そんな素敵なところなので、多くの人に知ってもらえたらいいなと思っています。ボランティアをしてくださる方も募集しています!
ビヨンド自然塾で私が具体的にどういうことをしているのかについては、これから少しずつ書いていこうと思います。
(取り急ぎ写真だけ載せます、、!)



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はじめの頃は慣れない力仕事でクタクタで、文章を書いている余裕がなかったのですが、最近はちょっと慣れてきたので、これから更新頻度を上げていきたいです。
長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます!
ビヨンド自然塾で私が具体的にどういうことをしているのかについては、これから少しずつ書いていこうと思います。
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長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます!
noteも書いているので、良かったらご覧下さい!
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コメント一覧
はじめまして、村田と申します。室田ヤス師匠とは以前、一緒に仕事をしており今でもお付き合いさせて頂いています。本文、読ませて頂きました。自身も同じような気持ちを抱くことがあり大変、感銘を受けました。また、そちらに伺う時はお話し聞かせて下さい